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ニュースフラッシュ

凸版印刷:新しいホログラムを開発

2009.09.24

凸版印刷は、静電気の発生を軽減させた新しいホログラム「クリスタグラム-EP(Electrostatic Prevention)」を開発した。「クリスタグラム-EP」は、従来のホログラムとほぼ同等の輝度を保ちつつ、同社独自の材料構成により、絶縁性を持たせ、静電気の発生リスクを軽減したホログラムである。絶縁性を付与することで、機器の故障や誤動作につながる静電気の発生防止を実現する。 


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カード全面に「クリスタグラム(R)-EP」を使用した例 ?Copyright 2009 TOPPAN PRINTING CO., LTD.


 これにより、磁気テープの位置を気にすることなく、カード全面に金属光沢のあるホログラムを使用することができるようになる。これまでのホログラムと同程度の価格で、クレジットカードやキャッシュカードを発行する金融機関や、意匠性が要求されるメンバーズカードなどを発行する流通業界、各種証明書を発行する官公庁・自治体などに販売を進めていく意向である。
 ホログラムは商品券などの有価証券を中心に、紙幣やパスポート、海外輸出品認証などの偽造防止策として、幅広い分野で普及している。しかし、アルミを使用した金属光沢のあるホログラムは導電性があるため、カードリーダやレーザープリンタなどの機器を使用する際、静電気の帯電によるスパークが発生し、機器の誤動作や故障を引き起こしてしまう可能性があった。
 そのため、磁気テープの近くにホログラムを配置することができず、使用箇所が制限されていた。また、アルミを使用しない透明なホログラムには絶縁性があるものの、金属光沢のあるホログラムに比べて輝度が低く、意匠性に欠けるため、絶縁性がありかつ輝度の高いホログラムの開発が求められていた。
 同社では、独自の構成技術により絶縁性のあるホログラム「クリスタグラム-EP」を開発、リーダ/ライタやプリンタなどの機器を使用する際、静電気発生リスクの回避が可能である。絶縁性があるため、クレジットカードやキャッシュカードなどで、磁気テープの位置を気にすることなく、カード全面に金属光沢のあるホログラムを使用できる。金属光沢のあるホログラムとほぼ同等の輝度を持ち、アイキャッチ効果が高く商品のイメージアップなどが期待できる。

※ホログラム:2つの光が重なる際にできる干渉縞を利用して立体画像を記録・再生したホログラムは、立体感のある画像やレインボーの色変化による独特な光輝感・高級感が特長で、偽造・贋造が極めて困難なセキュリティデバイス。
※クリスタグラム:凸版印刷の登録商標。半導体部品の製造に使われている電子ビーム(Electron Beam)を応用し、明るく高精細な画像を作成するほか、独自の視覚効果を実現。1994年に販売を開始して以来、クレジットカードや有価証券などのセキュリティ用途を中心に採用されている。