• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 産業環境管理協会:「エコプロダクツ2009」開幕

ニュースフラッシュ

産業環境管理協会:「エコプロダクツ2009」開幕

2009.12.10

n20091210-01.jpg

 産業環境管理協会と日本経済新聞社主催の「エコプロダクツ2009」が、721社・1735小間の規模で開幕した。起死回生の成長分野として、注目される産業ではあっても、目下の経済環境には勝てなかったのか、前回実績(758社・1796小間)を5%程度下回る結果となった。1つの目玉である子どもの来場者数(2万人弱の見込み)では衰えを感じなかったが、前回開催で感じた熱気はやや落ち着いた感は否めない。
 開会時(1210日)に行われた記者説明会では、産業環境管理協会・企画参与である横山宏氏と日本経済新聞社・イベント事業本部担当次長の石井智章氏が開催内容を説明するとともに、実行委員長を務める東京大学生産技術研究所教授の山本良一氏はその挨拶で、デンマークでの「COP15」開催を踏まえ関心が高まる地球温暖化への危機意識を強く訴えた。
 世界各地に起こる温暖化による象徴的な異常現象を触れ、海面の上昇(
25m)などで、今後20年以内には沿岸部を中心に甚大な被害が予想されるという、世界の学者の共通した認識を示した。その上で、山本氏は「解決には何よりもスピードが重要である」とし、目下の経済危機を克服するグリーン成長戦略を描いた大規模投資と国民意識の喚起の重要性を語った。
 山本氏は「日本の伝統やプロダクツ技術は非常に進んでおり、今後に需要が拡大するアジア経済の低炭素化に大きく貢献できる」とし、「そのため、少なくとも『エコプロダクツ
2009』の来場者が200万人(来場者見込み18万人)を超えるほどの大きな関心を集めなければならない」と気を吐く挨拶となった。
 昨年(
2008年)から試験導入が始まった「カーボンフットプリント(CFP)」は、CO2排出量の算出などの壁でだいぶトーンダウンしているようにも見受けられる。しかしながら、実際のプロダクツでは、リデュースを積極的に進める各社各様の工夫がパッケージの随所に見られた。軟包装を用いた詰替スタイルではシャンプー・リンスや洗剤類に止まらず、インスタントコーヒーや調味料などの食品分野にも着実に普及しつつあるようだ。
 また、軟包装と板紙とを組み合わせた新構造のパッケージ(リプトン)やチルドカップのオーバーキップレス化(セブン−イレブン・ジャパン)などが注目を集めていた。加えて、同展示内には
"バイオプラスチックコーナー"が設けられ、トウモロコシやタピオカのでんぷん素材を用いたバイオプラスチックの成形トレー・容器などの普及が期待される。でんぷん100%での成形技術(コバヤシなど)の確立とともにPPやポリ乳酸との組み合わせにより、強度や機能、成形性の向上を図っている。「容器・包装リサイクル法」の対象外となるメリットなどを考慮に入れると今後、十分な価格競争力を持つことにもなろう。