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ニュースフラッシュ

日本コカ・コーラ:一部バイオプラを使用したPETボトルを採用

2009.12.22

n20091222-01.jpg 日本コカ・コーラは、植物由来の素材を使用したPETボトル「プラントボトル」(※)(同社呼称)を2010年から「爽健美茶」(500ml350ml)「同黒冴」(500ml)と「い・ろ・は・す」(520ml280ml)で順次採用する。2010年の315日から「爽健美茶」と「爽健美茶 黒冴」で、同年412日からは「い・ろ・は・す」での導入予定である。同3アイテムでの導入で、年間2045kl(※)相当の原油使用量が削減できる見込みとなる。ガソリンに換算では499kl、燃費1Lあたり10kmの自動車では、地球を125周できる計算となるようだ。
 「プラントボトル」は、植物由来の素材を
一部使用したインライン成形のPETボトルである。サトウキビから砂糖を精製する工程から出た副産物である糖蜜を、PET樹脂の構成成分に転換して使用。糖蜜の最大使用量は30%であるが、現行のPETボトルと形状や重量、強度は全く同じである。樹脂素材の部を植物由来とすることで、非再生資源である石油への依存を低減したい考えである。もちろん現行のPETボトルリサイクル工場でも100%リサイクルが可能である。
 「プラントボトル」はすでにグローバルマーケットでの導入が始まっており、デンマークでは炭酸飲料ブランドに導入されているほか、カナダ西部では
200912月から「第21回オリンピック冬季競技大会(バンクーバー)」に向けて、一部のブランドで採用されている。20101月からは米国西部の数都市で炭酸飲料ブランドなどに導入され、さらにブラジルやメキシコに加え、中国の「上海万博」での導入も予定されている。コカ・コーラシステムでは将来的に、100%植物由来の非食料バイオマスを原料とした、リサイクル可能なボトルの開発を目指していく意向である。

PET樹脂は、重量比でPET30%を占めるモノエチレングリコール(MEG)、と70%を占める精製テレフタル酸(PTA)の2種類の樹脂からできている。このMEG素材を植物由来素材でつくることが可能。PET樹脂の製造開始時及び終了時に植物由来素材の含有量が変動するため、その混合率は最小5%から最大30%となる。
PET樹脂1トン当たりの原油量に、「爽健美茶」ブランドおよび小型の水製品の2009年販売数量の見込みを乗じて算出。植物由来素材の含有率を平均16.5%で試算。