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ニュースフラッシュ

《編集部発》ダノンがミネラルウォーター事業を売却か?

2010.11.16

 ミネラルウォーター需要は、先進国では頭打ちのようだ。米紙の「ウォール・ストリート・ジャーナル」(電子版)は、フランスのダノンが「エビアン」「ボルヴィック」などのミネラルウォーター事業(世界のミネラルウォーター市場の11%)の売却を、キリンホールディングスなど日本企業と交渉していると報じている。日本でも、国内でのミネラルウォーター販売を先駆けたハウス食品は事業を売却している。
 天然資源を何の加工をすることもなく、そのまま販売するわけだから付加価値はつけにくい。現に国内マーケットでも低価格競争に突入している。パッケージであるPETボトルなどは、まさしく軽量化一辺倒となっていることは否めない。かつてIBMがパソコン販売について、「機能や性能の向上、コンパクト化が進むにつれて販売価格は下がっていく」として、「将来はパソコン販売ではなく、サービス会社になる」と語っていたが、パソコン製造はあっさりと中国企業に売着してしまった。
 いうまでもなく欧米企業はその点、将来性が見えないものはドライに切り離す。ダノンも、食品メーカーとして加工度(付加価値)の低いミネラルウォーター事業の将来性を見い出せないのだろう。事業全体の場合には、売却額は50億〜70億ドル(約4000億〜5600億円)規模になるともみられ、同事業はダノンの売上高の17%を占める。こればかりは、自然の流れのように思う。