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ニュースフラッシュ

《年頭所感》日本製パン製菓機械工業会/田中利幸理事長

2010.12.24

n_20101224_01.jpg 顧みますと、2010年の国内経済は、経済対策の効果減退による個人消費の落ち込みが見られます。約15年ぶりの円高等、デフレ状況が続いているところから、政府はデフレ脱却と景気の自律的回復に向けて新成長戦略を決定しましたが、その効果も未だ見えてきません。
 また海外経済の減速傾向等から、これまで景気回復を支えてきたアジア向けを中心に鈍化し、企業の先行きの景況感には不安があり、中小企業者では競争激化による価格競争や原料材コストの上昇等により、厳しい経営環境下に立たされていています。やはり景気回復への諸施策の起動を早め、景気回復が実感できる状況下になることが強く望まれます。
 このような状況下で、食品業界は口蹄疫問題が終息するも、雇用不安や所得の減少から個人消費が落ち込み、低価格志向はより強まっています。しかし一部では、消費者の節約疲れからプチ贅沢と言われる消費パターンが芽生え、安ければいい、という消費パターンから少しずつ流れが変わりつつあります。また消費者庁で検討している、食料品のトレーサビリティの義務づけ、加工食品の原料原産地表示の拡大等への対応が内在しています。
 製パン・製菓業界は、政府により食料自給率を高めるべく、国産小麦や米粉の使用を求められていますが、品質・価格面等に課題があり、この対応に迫まられるとともに、流通業界の不振による影響をも強く受けています。もちろん景気回復を待つばかりではなく、「モノづくり」の技術力を活かして新商品・新市場創出に応えて行かなければならないと思います。
 当工業会では2011年2月には幕張メッセで、第22回目となる「2011モバックショウ」を開催致します。幸いにも出品社数が過去最高となる283社、1520小間の規模で開催できることは、製パン製菓業界と「モバックショウ」に対する期待の大きさの表れであると感じています。
 展示会の3つのMである"マシーン、マテリアル、マーケッテイング"のキーワードの浸透が新規出品者の拡大に繋がったものと察しますが、関連業界はもちろん、ユーザーの皆様の心からのご支援の賜であり、深く感謝申し上げる次第です。同展示会では各種イベントの一層の充実を図り、国際製パン製菓関連産業展の名に相応しい展示会とすべく、万全な準備を致しているところです。
 また中長期的にも、人口減少による国内市場の拡大が見込めないとのことで、食品業界は、アジア市場への進出を強化しているところなどから、当工業会としてもアジア諸国への市場開拓をも視野に入れた事業を推進していく所存です。製パン・製菓業界に関わる関連業界の横断的交流と情報交換を通して、需要の更なる拡大と発展に寄与したいと念願しています。