• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 凸版印刷:ガンマ線滅菌対応の小型ICタグ

ニュースフラッシュ

凸版印刷:ガンマ線滅菌対応の小型ICタグ

2011.07.02

 凸版印刷は、医薬・医療分野の滅菌工程などで利用されるガンマ線滅菌に対応した小型ICタグを開発し、2011年8月から評価サンプルの提供を開始した。今回、放射線耐性を持つFRAM(※1)搭載のICチップを採用するとともに、これまでのICタグ開発で培ったノウハウ・技術を活用し、アンテナ設計や構造を改良したものだ。
 従来の半分の大きさに小型化することにも成功し、医薬・医療分野でのICタグの活用を広げ、器具や容器のトレーサビリティ管理で負荷を削減できる。ガンマ線照射による滅菌処理を必要とする検体容器などの医療器具や機器は、バーコードによる管理が多く用いられてきた。
 一方で検体容器をはじめ、低温・冷凍環境で保管管理される容器には水滴や霜などが付着することも多く、バーコードの正確な読み取りが難しくなる課題があった。そのため水滴や霜に左右されない、非接触で読み取り可能なICタグによる管理を行いたいというニーズが多くある。だが、従来のEEPROM(※2)搭載のICチップを実装したタグでは、ガンマ線の照射でデータを消失してしまうという課題があった。
 そのため、同社では優れた放射線耐性を持つ富士通セミコンダクターのFRAM搭載のICチップを採用し、これまで培ったICタグの設計・製造技術を活用したガンマ線照射対応の小型ICタグの開発を進めてきたものだ。コイン型の特殊樹脂成型タイプで直径6.5mm×厚さ2mm、周波数13.56MHz(ISO15693に準拠する)。同社では今後、証実験やユーザのニーズを取り入れながら改良を加え、早期の量産開始を目指すとしている。
 
※1)FRAM(Ferroelectric Random Access Memory)とは、電源を切ってもデータが保持される強誘電体の揮発性メモリで、高速書込みや低消費電力の特長を持つ。結晶内の分極によりデータを保持し、放射線耐性を有している。
※2)EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)とは、電源を切ってもデータが保持される不揮発性メモリで、多くの一般的なICタグに使用されている。電荷によりデータを保持するため原理上、放射線耐性が脆弱である。