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ニュースフラッシュ

《編集部発》第3回包装実務士養成講座終了

2011.11.19

n_20111119_01.jpg 「論語」に記された「学んで思わざれば則ち罔(くら)し、思うて学ばざれば則ち殆(あやう)し」とは孔子の言葉は有名である。いずれも"学ぶ"こと大切が強調される。幕末の上野戦争の渦中、教鞭を執っていた福沢諭吉氏が、浮き足立つ学生に「日本の未来のために今は学べ」と説いたというエピソードがあるが、今も同じことがいえる。本誌にも「学べ また学べとの 厳愛の叱咤」が聞えている。
 今年(2011年)で第3回を数える「包装実務士養成講座」が、全6回(週1回)で約1ヵ月間のカリキュラムを無事に終了した。毎年、包装の実務経験の豊富なプロフェッショナルが講師を担当し、少人数制であることからも非常に充実した内容の講座となっている。最終日には定例となる個別相談が行われ、講座内容に止まらず実務上の課題なども寄せられる。
 最終講座では、主催する21世紀包装研究会会長の新田茂夫氏が、これからの包装実務者として必要な、プロダクトマーケットの動きを踏まえた視点や課題といったことが伝えられた。ひとり一人に「修了証書」が手渡されて、講師陣からは「これで終わりではなく、実務上で何かあればいつでも相談ください」との声が掛けられた。「包装実務士養成講座」が志向するマン・ツー・マン教育の実践である。
 本誌は、修了式後での懇親会での受講生たちとの話を通じて、すでに実務者として大きな転換点に立つことの意識や課題を強く持っていることを実感した。また、今回開催では初めてとなる女性参加があり、女性ならではの視点のユニークさや新鮮さが感じられた。「内容が盛りだくさんで、まだ消化不良です」といった声も聞かれたが、それだけ包装分野のすそ野の広いことを物語っている。
 逆に「視野が広がった」「包装の役割が理解できた」といった声も聞かれ、むしろ専門分野外の知識を得られたことに歓びを感じていたようだ。やはり教育は知識や情報を伝えるというだけでなく、双方向のコミュニケーションにより、孔子流に言えば"思う"ことであり、考えることが不可欠であることを、あらためて実感した。
 包装分野に限らないが、かつてない転換点に立って創造する未来は、受講生ひとり一人の思考内にあるように思えてならない。ゆえに、受講といえども受け身ではなく、常に主体者として心の内を吐き出す"質疑"こそが、マン・ツー・マン教育のベースであらねばならないと思う。終了後も、講師陣とまた学んだ同窓の友とともに成長を競いながら、日本の包装の未来を託したい。