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サンクトガーレン:ワインのように長期熟成するビール

2011.11.02

n_20111102_03.jpg サンクトガーレン(神奈川県厚木市の元祖地ビール屋)は、ボジョレー・ヌーボー解禁日に合わせて、ワイン並の高アルコールを持ちワインのように長期熟成するビール「バーレイワイン エル・ディアブロ2011」(300ml、希望小売価格1050円)を6000本限定で、2011年11月17日から発売する。
 バーレイワイン(Barley Wine/大麦のワイン)とはワインと名のつく通りで、ワイン並ハイアルコールを持ち、ワインのように長期熟成する珍しいビールである。寒冷で葡萄の造れなかったイギリスが フランスのワイン人気に嫉妬して造ったビールと言われるものだ。ワインと違うのはその使用量の多さと、熟成時間の長さで、完成までにかかる手間も並大抵ではない。
 「エル・ディアブロ」は通常の2.5倍の麦芽と、6倍ものホップを使用し、さらに麦汁の濃度の高い部分だけを使っている。そのため非常に濃厚で蜜のようにとろりとした口当たりが特徴である。アルコールは10%で、通常のビールの約2倍である。出荷時点で通常の6倍の熟成期間を費やしているため、すぐに飲んでもブランデーやシェリー酒を思わせる熟成感があり、購入後に1年、2年、3年と熟成させることで、香りも味わいも変化する。
 若い新鮮なときは柑橘を思わせるホップの華やかな香りと苦みを強く感じ、年月を経るごとに麦芽の甘味が全体を支配するようになる。香りはドライフルーツを思わせる複雑で甘味を感じるものへと変化する。シャンパンと同じ瓶内2次発酵製法で仕上げている。通常なら完成の状態である、発酵の終了したビールから古いビール酵母を取り除き、瓶詰め直前に新しいビール酵母とそのエサとなる糖分(麦汁)を添加して1本1本手作業で密封する。栓を開ける瞬間まで発酵が続き、単なる酵母入りビールとは一線を画す。
 2006年に神奈川県の地ビール会社がボジョレー・ヌーボーに対抗して造ったバーレイワインは、とろりと蜜のような濃厚さから「エル・ディアブロ(el Diablo/悪魔)」と命名されたものだ。1年に1度しか造れないもので、2010年は発売日を待たず完売したという。解禁日には100人を超えるビールファンが、カウントダウンを祝うために集結予定のようだ。