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ニュースフラッシュ

富士フイルム:バイオシミラー医薬品の合弁会社を設立

2011.11.19

 富士フイルムは、協和発酵キリンと2012年春をメドに合弁会社を設立することで基本合意した。新会社は、高い成長が見込まれるバイオシミラー医薬品市場で、高い信頼性と高い品質により競争力のある製品を開発・製造していものだ。
 現在、医薬品市場で化学合成では達成できない薬理作用がある複雑な構造を持ったタンパク質などの生体分子を活用した、副作用が少なく高い効能が期待できるバイオ医薬品の比率が高まっている。バイオシミラー医薬品は、先行バイオ医薬品と同等・同質の効果を持つ医薬品として、それらの特許満了後に異なる製造販売業者から販売される医薬品である。
 今後、バイオシミラー医薬品市場は、医療費の高騰問題や2020年にかけて先行バイオ医薬品が特許満了を迎えることを背景に、世界的に拡大していくと予想されている。バイオシミラー医薬品の普及拡大には、先行バイオ医薬品と同等の高い信頼性と高い品質、コストの低減が求められている。
 今回、同社は協和発酵キリンと折半出資によるバイオシミラー医薬品の開発・製造の合弁会社を設立するものだ。新会社では、富士フイルムが長年写真フィルムなどの事業で培ってきた高度な生産技術や品質管理技術、解析技術と、協和発酵キリンがバイオ医薬品の研究・開発・製造で蓄積してきた独自技術・ノウハウを融合させて、バイオシミラー医薬品の画期的な生産プロセスの創出やコスト低減を行っていく考えである。
 また開発のスピードも重視し、2013年を目標に最初の候補品の臨床試験を開始できるように取り組んでいく。これらにより、高い信頼性と高い品質でコスト競争力にも優れたバイオシミラー医薬品を開発・製造し、適切なタイミングで市場に導入することで、主導的ポジションの獲得を目指す。