• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > キリンビール:手書きロゴで温もりとこだわり感を訴求

ニュースフラッシュ

キリンビール:手書きロゴで温もりとこだわり感を訴求

2012.01.12

n_20120112_01.jpg 「人間には物質を創造する力はない。我々が創造し得るものは価値のみである」と聞いたことがある。そこで、簡単な言葉に引っ掛る。「物質とは?」。人間も物質であり、どこまでも分解していけば原子や分子にまで至る。仏典では、万物は「地・水・火・風・空」の5つの元素から生成すされ、それを「5大」と称するようだ。何となく分るような、分らないような感じである。
 だが、そう考えを巡らせてみると、確かに「人間には物質を創造する力」ということが分かる。すでに有るモノを、組み合わせて違うモノにするのがせいぜいであろう。こんな言い方は失礼かと思うが、その程度のモノに価値を創造するのがプロダクト開発であり、パッケージが担う役割はけっして少なくない。
 キリンビールは、日常生活を「より心地よく幸せに過ごしたい」というニーズに応えた、新ジャンルアルコール飲料「キリン 麦のごちそう」(350ml、 500ml)を、2012年2月22日から全国で発売する。コクや麦の旨みがありながら、酸味や雑味が少なく、飲みやすい"やわらかいうまさ" が特長の商品である。新酵母の採用と独自の原材料配合で、やわらかい旨さの中にも締まりがあり、様々な食事と一緒に楽しめる。
 近年は、"節約"などをキーワードに等身大の生活を楽しむ"内食"や"家飲み"が広がっている。また、共働き世帯の増加や男女関係のフラット化、家事に参加する男性が増えるなど、顧客のライフスタイルは大きく変化している。大震災後は、そうした傾向がさらに加速しているといえる。
 そうした価値観の変化にともない、家庭での時間や日常生活の充実を志向し、 "機能"や"味覚"で選択する"モノ消費"に加え、"場面"や"気分"で選ぶ"コト消費"を重視する傾向が強まっている。こうした価値観の変化を捉えて、「日常の食卓の幸福」という飲用場面そのものを提案するのが、感性価値型の商品である。新ジャンル「キリン 麦のごちそう」は、その開発商品である。
 それだけに、パッケージは"感性価値"をイメージで訴求する大事な役割を担う。クリーム色をベースに、中央に配置された温もりとこだわりを感じさせる、手書きの商品ロゴが特徴である。グラスに注いだ時のおいしそうな印象を水彩画風に表現した上質感のあふれるデザインに仕上げている。
 同社では、「キリン 麦のごちそう」を新ジャンルのラインアップに加えることで、今までになかった新しい楽しみ方や飲用シーンを提案し、カテゴリーとしての価値領域の拡大を図っていく考えである。
 
(※)感性価値型とは、新たなイメージ、飲用シーンの呈示を通し、顧客の感性(気分・気持ち)を刺激、共感や感動を生み出す商品。