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三菱樹脂:省エネを実現する業務用ストレッチフィルム

2012.02.06

 三菱樹脂は、食品加工工場(プロセスセンター)からスーパーマーケットへの輸送時に求められる耐久性を向上させたポリオレフィン製の食品包装用ストレッチフィルム「ダイアラップスーパー i‐PC」(1200m巻)の本格販売を、2012年2月中旬から開始する。食品包装工程で熱収縮が不要な省エネを実現する。 
 同社は、業務用食品包装ラップフィルムとして、主にスーパーマーケットのバックヤードで使用する太巻タイプ(主に1000m巻)と、飲食店やホテルなどの厨房で使用される小巻タイプ(100m巻)を製造している。特に1990年代後半から、環境対応強化のため非塩素系のポリオレフィン製ストレッチフィルムを業界に先駆けて製造し、「ダイアラップ」シリーズは業務用ラップフィルムのトップブランドとして定評がある。
 近年、大手スーパーマーケットでは、効率的な生産を行うために、調理や包装などの加工作業を、店舗のバックヤードから食品加工工場に集約する傾向にある。加工工場で包装された商品は、店舗までの輸送での揺れや商品の積み上げによるフィルム表面のシワやへこみが生じやすいために、フィルムにハリを持たせることが必要となる。
 そのため、常温で伸縮するストレッチフィルムではなく、熱収縮することで容器にぴったりフィットできるシュリンクフィルムが使用されてきた。同社がのストレッチフィルム「ダイアラップスーパー i-PC」は、フィルムの配合や厚みなどを工夫することで、フィルムのハリを約2割(従来品比較)向上させたことで顧客の要求品質に応えたものだ。
 また、フィルムを熱収縮させる必要がないことから、製品のサイズダウンが図れ、ゴミの削減に繋がる。シュリンクフィルムと比べて、熱収縮に伴う設備や工程が不要なため、電力使用量とCO2排出量の大幅な削減が見込める。すでに大手スーパーマーケットでの品質評価を経て、専用加工工場での採用が決まっており、同社では今後、スーパーマーケットや食品加工業者、販売店への積極的な営業活動を展開していく考えである。
 
(※)同社試算では、シュリンクフィルム包装に用いる一般的な熱収縮設備(トンネル)を1日12時間、年間360日稼動した場合、設備一台あたり約8640kwの電力を使用し、年間の電気代が約17万円、CO2排出量が約4.2トン発生している。