• ニュースフラッシュ
  • ワールドビュー
  • 製品情報
  • 包装関連主要企業
  • 包装未来宣言2020

トップページ > ニュースフラッシュ > 富士キメラ総研:各種容器・包装資材市場の調査結果

ニュースフラッシュ

富士キメラ総研:各種容器・包装資材市場の調査結果

2012.02.27

 富士キメラ総研は、食品をはじめ様々な物品の輸送・保管・販売などで欠かすことのできない各種パッケージングマテリアル(ボトル、容器、包装資材、物流資材など)の国内市場(一部品目は輸出含む)を調査した。その結果を報告書「2012年 パッケージングマテリアルの現状と将来展望」(A4判461頁、販売価格97,000円)にまとめた。
 同調査は、「ボトル・びん・缶」「食品容器」「医療包装」「電気・電子」「軟包装」「物流・重包装」「その他関連資材」の計62品目について、市場トレンドや研究開発の動向、高齢化や環境への対応状況、参入メーカーの国内外戦略などを分析し、今後の方向を明らかにしたものだ。
 2008年のリーマン・ショックによる景気後退の影響を受け、2009年に縮小したが、2010年には需要が回復に転じている。2011年は東日本大震災で、原材料の調達から生産・供給に至るまで短期的な支障が生じたが、現状ではおおむね復旧しており、市場への影響は限定的に留まっている。前年比0.2%増の3兆8357億円の市場規模が見込まれる。
 素材の内訳(2011年、数量ベース)は、段ボールが大半の用途となっている紙が60%、プラスチックが24%で、プラスチックを樹脂別では、PP、PE、PETとそれ以外(PS、ナイロンなど)が市場をおよそ4分している。2012年以降の市場は緩やかな成長が続く見通しで、2015年には3兆9542億円、2011年〜2015年までの平均成長率は0.8%と予測される。
 
《調査結果概要》
2011年見込 / 2015年予測 / 11−15年平均成長率
1523万トン / 1538万トン / 0.2%
3兆8357億円 / 3兆9542億円 / 0.8%
 
 食品や医薬品用途を中心としたパッケージングマテリアルは厳しい市場環境が予想される。成長維持には、市場の需要や社会環境の要望に応えた製品開発が求められる。その高成長が見込まれる品目のキーワードとして、「調理の簡便化」「環境対応」「新規用途開拓」が挙げられる。「調理の簡便化」(主な該当品目:バリアフィルム、レトルト用パウチ)は、単身世帯の増加や高齢化の進展を背景に需要が高まっている。
 「環境対応」(同:レトルト用パウチ、バイオプラスチック容器・包装、耐熱紙器)は、廃棄物量削減やバイオマス化を実現する。「新規用途開拓」(同:発泡緩衝材、セロハンフィルム)は、液晶パネル用マザーガラスなど用途の広がりで市場が拡大している。
 
《注目市場(バイオプラスチック容器・包装)》
2011年見込 / 2015年予測 / 11−15年平均成長率
3200トン / 4000トン / 5.7%
13億円 / 16億円 / 5.3%
 
 100%バイオマス由来ではなく、部分的にバイオマスプラスチックを採用することで、高コストや低耐熱性などの欠点を補えるため、用途も広がっている。食品容器分野では2011年〜2015年までの平均成長率が最も高い品目とみられる。2011年の市場は13億円が見込まれ、2015年には16億円が予測される。
 主要用途はサラダパックやカットフルーツパック、鶏卵パック、いちごパックなどの透明容器である。コストは上昇するものの、環境への取り組みを訴求して採用が広がっている。バイオプラスチックは発展途上にあり、石化由来樹脂に比べコスト競争力は低いものの、販売量増加や技術向上によって価格差は徐々に小さくなってきている。
 2011年にはバイオPE(本調査対象外)が上市され、PLA以外の樹脂の選択肢が増えた。バイオPEは既存のPEと同等に扱えることから多数のメーカーが参入している。今後、バイオPET(本調査対象外)も本格的に市場が立ち上がる見通しで、バイオプラスチック市場の活性化に繋がり、PLAにも相乗効果が見込まれる。
 
《レトルト用パウチ》
2011年見込 / 2015年予測 / 11−15年平均成長率
1万850トン / 1万2450トン / 3.5%
188億円 / 223億円 / 4.4%
 
 2011年は、東日本大震災の被災地への支援物資や防災備蓄としてレトルト食品の需要が急増したことから、レトルト用パウチ市場も前年比5.6%増の188億円となり、近年では最も高い伸びが見込まれる。カレー、ソース類(ミートソース、料理用調味ソースなど)、米飯関連(セット米飯、かまめしの素など)などを中心に様々な製品が展開されている。また高齢化が進展する中、今後需要が高まる用途として、流動食が考えられる。
 近年では、湯せん調理を要するアルミパウチに対して、電子レンジ調理が可能なアルミレスパウチへの需要が増加している。アルミ箔に代わり透明バリアフィルムを用いたアルミレスパウチは、アルミパウチに比べコスト高となるが、電子レンジ調理という利便性でレトルト食品への消費者の幅広い要望に応えている。
 2015年のレトルト用パウチ市場は223億円、2011年から2015年までの平均成長率は4.4%と予測される。新規用途はないものの、レトルト食品は冷凍食品などに比べて保存性が良く、業務用製品でも採用が広がっている。また東日本大震災を契機にレトルト食品が防災食として見直されており、備蓄需要も増えている。
 
【略語一覧】
PE:ポリエチレン  PET:ポリエチレンテレフタレート
PLA:ポリ乳酸  PP:ポリプロピレン  PS:ポリスチレン