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凸版印刷:タイで食品1次包材(紙器)の製造を開始

2012.04.11

 凸版印刷は、Siam Toppan Packaging Co., Ltd.(サイアムトッパン)とサイアムトッパンの第2工場内に、高水準の衛生管理が可能な紙器製造ラインを導入し、2012年4月から本格的な稼動を開始した。同ラインはタイの紙器製造工場として初めて、「BRC/IOP認証」の「カテゴリー1」を取得(2011年8月)したものである。食品に直接触れる一次包材の製造が可能な「カテゴリー1」認証の取得は、タイの紙器製造会社として初めてである。
 食品の一次包材は食品に直接触れるため、高水準の衛生管理が求められる。サイアムトッパンの第2工場では、同社が持つ包材製造工場の設計や製造ラインの管理ノウハウを結集し、英国小売協会(British Retail Consortium:BRC)とパッケージ協会(The institute of Packaging)が認証する食品の安全と衛生管理を維持するため、包装材に関する国際規格「BRC/IOP認証」の「カテゴリー1」を取得している。
 サイアムトッパンは認証取得により、高い衛生環境レベルが求められる、食品の一次包材(紙器)の製造が可能になった。今後は、食品業界に向けた1次包材はもちろん、ファーストフード業界や小売業界向けの食品テイクアウト包材、その他医療医薬業界や化粧品業界などへ、紙器包材を提供していく考えである。
 これにより、タイの紙器製造分野での最高品質のモノづくりを継続するとともに、タイ国内のみならずASEAN地域への展開を促進。2015年度にサイアムトッパン全体で60億円の売上を目指している。Siam Toppan Packaging Co., Ltd.は、1990年に創業した同社とサイアムセメントの日タイ合弁会社で、タイ国内最大の紙器製造会社である。日本と同じレベルの印刷機や加工機、検査機器の導入と、優れた品質マネジメントシステムで、高付加価値包材の提供している。
 
(※)BRC/IOP認証とは、イギリスの小売業者の利益を保護する団体である英国小売協会(British Retail Consortium:BRC)とパッケージ協会(The institute of package:IOP)が2001年に発行した国際規格。食品の品質・安全におけるパッケージの品質と安全衛生を保障するための要求事項を明確に定義したもの。ISO9001やGMP、HACCPなどの国際規格に準拠して制定されている。2007年12月に最新版である第3版が発行されている。