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旭硝子:小浜工場にタフルプロスト製造ライン増設

2012.04.23

 AGC(旭硝子)は、子会社のAGC若狭化学の小浜工場で、約8億円を投じて緑内障治療薬用医薬原体タフルプロストの製造ラインを増設する。増設するラインの稼働は2013年3月の予定で、増設後の同製品の製造能力は現行のほぼ2倍となる。日本を含む様々な国で失明原因の上位に位置する緑内障の患者数は、世界でおよそ6000万人にもおよぶと言われている。今後も老齢人口の増加などにより、患者数は増えていくものと見られ、緑内障治療薬の需要も拡大していくことが予想される。
 同社は、緑内障治療薬用の医薬原体であるタフルプロストを参天製薬と共同で開発し、2008年に上市された参天製薬の緑内障治療薬向けに供給している。タフルプロストは、同社独自のフッ素化学と有機合成技術を融合した医薬原体であり、緑内障の主因とされる眼圧を下降させる効果を発揮するなど優れた特長を持っている。
 同製品が使用された緑内障治療薬は、現在、参天製薬およびメルク社により、日本を始め欧州・アジアなど世界36ヵ国で販売されている。さらに、2012年2月にはタフルプロストを使用したメルク社の緑内障治療薬が米国で販売承認されるなど、今後も販売エリア及び数量は一段と拡大していく見通しだ。
 同社はこれまで、タフルプロストを千葉工場で生産してきたが、今後の需要拡大に備えてAGC若狭化学に製造ラインを増設し、製造能力を現行のほぼ2倍となる。また増設される製造ラインは、主原料からの一貫生産が可能であり、生産性の大幅な向上が見込まれる。AGCグループは、長年培ったフッ素化学技術を生かし、差別化された製品を提供することで、医農薬中間体・原体の分野での多様なニーズに応えていく考えである。