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ニュースフラッシュ

アステラス製薬:高リン血症治療に「新たな選択肢」

2012.07.02

n_20120702_01.jpg アステラス製薬は、透析中の慢性腎不全患者の高リン血症の改善の効能・効果のある、高リン血症治療剤「キックリン カプセル 250mg」(ビキサロマー)を、2012年6月26日から新発売する。腎機能が低下した透析患者の多くは、腎臓からリンが十分に排泄されなくなるため、体内にリンが蓄積して高リン血症を発症する。
 高リン血症が持続すると、骨が痛んだり骨折しやすいなどの症状を特徴とする腎性骨症や、心血管系組織の石灰化による虚血性心疾患のリスクが高くなることが知られており、透析患者では血清リン濃度を適正値に維持することは極めて重要とされている。
 キックリンカプセルは、アミン機能性ポリマーであり、消化管内でリン酸と結合し体内へのリン酸吸収を阻害することで、血清リン濃度を低下させることが期待される。国内で実施した透析中の慢性腎不全患者を対象とした第III相試験で、血清リン濃度の低下作用及び長期投与時の安全性が確認されている。
 同社は2006年4月に、米国イリプサ社(現アムジェン子会社)と創製したキックリンカプセルの国内での独占的開発・販売権を取得するライセンス契約を締結し、これまで日本での開発を手掛けてきた。キックリンカプセルを日本市場に投入することで新たな選択肢を提供し、高リン血症治療に貢献ができるものとの考えである。
 キックリンカプセルは、2012年2月に合意した国内腎疾患領域医薬品市場での戦略的提携に基づいて同社が販売し、三和化学研究所とで共同販促を実施する予定である。同社では、同剤の国内でのピーク時売上高を2016年度に70億円(薬価ベース)と予測する。
 また同社では、医療過誤防止のため包装表示に工夫を凝らした様々な取り組みを行っている。PTPシートでは、各薬剤ポケット毎に商品名と含有量を入れる、いわゆる「位置合わせ印刷」を行い識別性向上を図ることに加え、取違え防止のためのバーコードを表記する工夫を医療用医薬品業界に先駆けて行ってきた。外箱の側面には、製造番号・使用期限の情報を入れた「新バーコード」を表示することにより、利便性向上を図っている。