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日清食品:味の素とブラジルの即席麺新工場を稼働

2012.11.15

 日清食品ホールディングスは、味の素とブラジルの合弁会社である日清味の素アリメントス社 (Nissin Ajinomoto Alimentos Ltda.)とブラジル北東部の新工場「ペルナンブーコ工場」を稼働した。これにより、高成長を続けるブラジルの即席麺市場でさらなる事業拡大を図るとともに、同じメルコスールである隣国アルゼンチンへの輸出拡大を目指すものだ。
 BNA社は1975年の設立以来、ブラジルで即席麺の市場定着に貢献してきた。2011年時点で約6割のトップシェアを誇り、従来は南部のサンパウロ州にイビウナ工場を有していた。ブラジル経済は人口増加(約1億9000万人、2011年、国連推計)と内需拡大により堅調に拡大しており、今後も成長が見込まれている。
 一方、即席麺の市場も生活水準の向上に支えられ、またおいしい食事が簡単に摂れるという手軽さや利便性が受け入れられ、伸張が続いている。ブラジルでは、2011年時点で約21.4億食(世界第10位)の市場規模があり、今後も年率5%で伸張することが予想されている。なかでも北東部の成長は顕著で2011年には前年比10%以上で成長し、ブラジル国内最大の即席麺市場になる。
 イビウナ工場はブラジル南部に立地し、そのため北東部では近隣に工場を持つ地場メーカー等による価格競争の影響から、シェアは全国平均を下回る状況であった。新工場建設により最大市場での物流費などのコスト競争力と、エリアマーケティングを強化することでシェア拡大を図りたい考えである。
 また、新たに生まれる生産余力を積極活用し、アルゼンチンへの輸出拡大を図っていく。BNA社ではアルゼンチンでの味覚、食文化の調査・研究を重ね、現地の嗜好にマッチした即席麺を既に開発しており、2013年以降はまずは同国での市場開拓を積極化する。
 
(※)メルコスール:南米5ヵ国 (アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ、ベネズエラ)が加盟する関税同盟で、域内では関税が原則撤廃されている。域内人口約2億8000万人、域内GDP合計約3.3兆ドル。