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ニュースフラッシュ

《メッセデュッセルドルフ》欧州包装NEWS(2013年1号)

2013.02.16

 2013年は欧州の経済状況は少し安定化に向かう傾向がある。保険会社アリアンツのチーフ・エコノミストのハイゼ氏は、経済不況が2013年には終息すると予想している。こうした背景での欧州包装業界のトレンドとして、情報処理にRFIDの利用が広がっている。
 消費者を保護するために、ドイツには担当省をはじめとして様々な機関があるが、消費者も自分で購入する製品に関して数多くの情報を求めている。それは食料品の場合、使われている素材と内容物、あるいは栄養バランスに関する情報だ。
 たばこは規制が厳しくなり、喫煙の危険性についての警告に関心が寄せられている。ヨーロッパでは容器のサイズが小型化する傾向にあり、情報を提示するための場所が少なくなっている。1つの対策として、新技術の利用が挙げられ、例えばスマホで読めるQRコードが普及して来て、消費者が取得したい情報を読み込む傾向が見られる。
 またRFIDも話題にで、AIPIA協会の報道によれば、Intelleflex社とRehrig Pacific社がタイアップし、RFID付の容器を開発した。RFIDは継続的に容器の温度を計り、消費者が内容物(食料品など)の新鮮さについて判断することができる。
 また、米国のTempTrip社が開発したRFID温度測定タッグはクレジットカードのサイズで、5年間の寿命をもつ電池が装備されている。利用者は温度測定の間隔を自分で設定することができる。1日に1回から、1分1回までの設定が可能である。その上、タッグは再利用可能である。
(データ出典:2012年11月17日付AIPIAニュースレター、2012年9月12日付NZZ誌)
 
 包装による食料品の保存性について、研究プロジェクトの事例として、抗菌性のプラスチックフィルムを開発する、ミュンスター工科大学の「Safe Pack」研究グループがある。また別の事例では、イスラエルのOpion社はPepsiCo社と提携し、800万ドル(7億4400万円に相当)程度の研究プロジェクトを発足させた。
 目的は、抗菌性の包装素材の開発である。食料品の品質保持期間が大幅に延び、例えば牛乳は冷蔵されなくても1ヵ月間飲料可能になる。それにより、クールチェーンが十分機能しない地域でも安全な食料品・飲料の供給ができる。
(出典:2013年2月12日付www.oplon.com/page.asp?page=2709、2012年12月4日付www.kunststoffreport.de、2012年11月17日付AIPIAニュースレター)
 
◎ドイツの包装素材業界が懐疑的
 2012年の年末、ミュンヘンのIFO研究所が実施した調査によると、ドイツの包装業界の景況指数がほとんどの分野で悪化している。素材別では紙・段ボール、プラスチック、ガラスと薄板金の分野の企業は、今後のビジネスチャンスを徐々に懐疑的であると判断している。例外は木の素材分野の企業である。
(出典:Neue Verpackung誌2012年11月号)
 
◎イタリアと中国の包装機械メーカーが好調な業績
 イタリア包装機械メーカーの2012年度の売り上げは前年比で1.6%増加し、44億ユーロ(5475億円に相当)に達すると、イタリア工業会のシンクタンクが公表した。その主な原因は輸出であり、全売上高の約90%を占める。2011年に比べると輸出の増加率が2.7%で、売り上げの増加率をはるかに上回る。
 中国の包装機械の市場は、2012年も成長傾向を示した。主にドイツ、イタリアと日本からの輸入が1.5%増加し、国内の包装機械生産も増え、約30億ユーロ弱(3733億円に相当)に達した。しかし中国も最近は包装機械の輸出にも力を入れており、統計によれば中国の包装機械の輸出は、金額では日本と台湾を追い抜き、アジアで第1位となった。
(出典:2013年1月24日・16日付Verpackungsrundschau誌)
 
 デュッセルドルフに本社を置き、薬品・医療、ヘルスケアー用のプラスチックと硝子容器を生産する、Gerresheimer社は、2012年第3四半期で売り上げを9.2%伸ばした。社長のレルホッフ氏のインタービューによれば、同社は引き続き新興工業国に投資し、売上高を2013年末までに倍に増加させる見込みである。
 包装機械・充填機械メーカー、Krones社は業績改善のため、同社を再構成する予定を公表した。バイエルン州に本社があるKlug社と提携して、今後はKlug社が「イントラロジスティックス」部門のビジネスを受け持つことになる。これに対し、Krones社はKlug社の株式の26%を購入する。クロネス社の同部門に属している70人の従業員は、クロネス社内で転属される。
(出典:2013年1月23日付www.finanznachrichten.de、2013年1月10日付FAZ誌、2012年11月19日付Wirtschaftswoche誌)
 
◎「ドイツ包装賞」を花王が受賞
 「Fachpack」会期中にニュルンベルクで、「ドイツ包装賞」の授賞式が開催された。232件の応募プロジェクトの内27の受賞者が選出され、ドイツ法人Kao Germany GmbHのアスタイリング剤「KMS Messing Crème」の容器も受賞したものだ。
(出典:www.verpackungspreis.de/praemierte-2012.html)
 
◎メッセ・デュッセルドルフがアフリカで新しい包装機械展を開催
 メッセ・デュッセルドルフとStarling Expoが共同で2013年11月26日〜28日までの3日間、ナイロビ(ケニア)のKenyatta InternationalConference Center(KICC)で「Food Processing & Packaging Exposyum(FPPE)」 が開催される。
 世界の主要都市で包装産業展を開催しているが、アフリカで開催するのはこれが初めでとなる。「Food Processing & Packaging Exposyum」の出展品目プログラムは、充填工程や包装技術からロジスティックに至るまで包装と食品加工の全てを網羅している。業界大手のBosch Packaging Technology、Multivac、Fawema の3社はすでに出展参加を決めている。
(出展希望社などの参照:www.interpack.de/fpp)