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ニュースフラッシュ

味の素:インドネシアに冷凍パン新会社を設立

2015.06.05

 味の素は、インドネシアのパン市場に新規参入する。同社と味の素アセアン地域統括社、味の素ベーカリーの3社で2015年7月(販売開始は2016年8月予定)、インドネシアに冷凍パンの開発・製造・マーケティングを行うインドネシア味の素ベーカリー社(ABI社)を設立し、2016年8月から同国内で販売を開始する予定である。
 2020年度には売上高1935億インドネシア・ルピア(約18億円)を目指す。これにより、インドネシアでのコンシューマーフーズ事業の拡大を加速するものである。インドネシアの人口は、2013年時点で約2億5000万人で、2020年には約2億7,000万人に達すると推定されている。
 同国の1人当たりのGDPは3500米ドル、経済成長率は2010?2014年は年平均約6%で、今後も継続的な経済成長が見込まれる(出典外務省データ、2014年)。経済成長に伴い食生活が多様化、パン食が急速に普及しており、インドネシアのパン市場の規模は2013年4.6兆インドネシア・ルピア(約432億円)、2008?2013年は年平均13%成長している(出典ユーロモニター、2013年)。
 ABI社は、拡大する同国のパン市場でまだ普及していない、今までインドネシアにはない高付加価値の冷凍パンの製品開発・製造を行うものだ。
 ABI社で製造した製品は、強力な営業力を有するインドネシア味の素販売社でジャカルタ都市圏を中心に販売する。人口構成比率が拡大している中間層を主な購入者として想定したものである。
 インドネシアでの同社のビジネスの歴史は長く、1969年にインドネシア味の素社を設立し、うま味調味料「AJI-NO-MOTO」を発売している。1コインで買える小袋サイズの「AJI-NO-MOTO」を市場の小売商店を回訪しながら販売する、独自の販売方法で事業基盤を構築したものだ。
 その後、風味調味料「Masako」、各種インドネシア料理のメニュー用調味料「Sajiku」、液体調味料「SAORI」、マヨネーズ「Mayumi」を展開し、根強い固定顧客を獲得しつつ事業を拡大してきた。
 同社グループは、2014?2016中期経営計画で、インドネシアを「FiveStars(アセアン、ラテンアメリカのコア展開国)」の1つとして重要な成長ドライバーとして位置づけている。インドネシアのコンシューマーフーズ事業で、2020年度に2012年度比で3倍の売上げを目指し、飛躍的な成長を実現していきた。