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ニュースフラッシュ

アサヒグループ:「対話型自動販売機」実証実験

2015.12.22

n_20151222_01.jpg アサヒグループホールディングスは、アサヒ飲料と野村総合研究所(NRI)と訪日外国人向けのおもてなし活動の一環として、最新の音声認識技術を活用した「対話型自動販売機」の実証実験を開始する。
 016年1月6日〜2016年2月(予定)までの期間、訪日外国人が多く訪れる東京・浅草の雷門近くに1台設置し、利用者の行動データを蓄積・分析する。急増する訪日外国人のニーズを検証し、グループ商品の購買とファン化を促進する。
 同社の生活文化研究所は、2015年5月から「インバウンド消費実態調査プロジェクト」を立ち上げ、インバウンド市場や訪日外国人の消費実態等の調査を進めてきた。1つに、外国人は気軽に飲料水が購入できる自動販売機への関心や利用意向は高いものの、日本語表示を理解できないとの調査結果を得た。
 商品特性が分からず、購入を躊躇したり、自国で馴染みのある特定商品の購入に偏ってしまったりする傾向があることが分かったものだ。そこで、最新の音声認識技術を活用し、英語による日常会話のような感覚で詳細な商品情報を提供することで、商品に対する理解を促進するものである。
 具体的には、自動販売機の横に設置したタブレット端末に向かって話した音声が、クラウド上で提供される音声認識サービスによってテキストに変換される。テキストの構文解釈で文章として意味づけられ、それに対する回答が音声に変換されて端末に返り、リアルタイムで会話を行う仕組みである。
 自動販売機で商品購入を検討する訪日外国人に対し、英語による音声で糖分や炭酸の有無、カロリー量などを含む商品情報を提供し、商品の紹介で販売促進につなげたい考えである。
 NRIでは、先端技術動向に関する調査や開発手法の研究を通じて見い出した有望技術を用い、企業と共同で新たなビジネスやサービスの創出を目指す「NRI未来ガレージ」を2012年から運営している。今回の実証実験も、このプログラムを活用して行われるものだ。
 今回の実証実験で、NRIは音声認識や画像認識の分野で近年脚光を浴びている機械学習およびAI技術で、それを容易に活用可能とするクラウドサービスに注目し、Microsoft Project Oxfordの音声処理機能(Speech APIs)、自然言語処理機能(Language Understanding Intelligent Service:LUIS)を活用した実証機を開発した。
 今後は中国語の対応に加えて、音声対話による効果の検証と、商品の購買、および購買者のファン化を促進するための施策の検討を、共同で行っていく予定である。