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ニュースフラッシュ

サントリー:米テキサス州にPET原料生成の実証プラント

2016.01.14

 サントリーホールディングスは、米国バイオ化学ベンチャー企業・アネロテック社とPETボトル原料を生成する実証プラントを米国テキサス州に建設することを決定した。2016年1月下旬以降に着工し、年内に竣工・稼動の予定である。
 ここで植物由来原料(非食用)でPETボトル原料を生成するものだ。同社とアネロテック社とは、これまで植物由来原料100%使用PETボトルの共同開発に取り組んできた。将来的には、サントリー食品インターナショナルの「サントリー天然水」ブランドを中心に植物由来原料100%使用のPETボトルを導入予定である。
 容器包装の分野では、植物由来原料30%使用の国産最軽量PETボトルを「サントリー天然水」(550ml)に導入するなど、グループ独自の「2R+B」戦略のもと、環境負荷の少ないPETボトル開発に取り組んでいる。
 こうした環境負荷低減活動を進めるため、植物由来原料(非食用)を用いたPETボトル原料生成を目指すアネロテック社と、2012年から共同開発を開始している。両社は、PETボトル原料の70%を構成するテレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を、食料用原料のサプライチェーンに影響が出ないよう非食用の植物由来原料(ウッドチップ)のみから生成することを目指している。
 研究室レベルでの検証にメドが立ったことから、実用化に向けたPETボトル原料生成を行う実証プラントを、米国テキサス州ハーディン郡シルスビーに建設することを決定したものだ。
 すでに実用化している植物由来原料30%使用PETボトルの開発技術と、今回の新技術を組み合わせ今後、植物由来原料100%使用PETボトルを開発予定である。原料の30%を構成するモノエチレングリコールを植物由来原料から生成し、70%を構成するテレフタル酸の前駆体「パラキシレン」を植物由来原料(非食用)から生成するものだ。
 
(※)「2R+B」PETボトル開発で、樹脂使用量の削減と再生素材の使用により徹底した資源の有効利用を図りつつ、可能な範囲で石油由来原料を再生可能原料で代替していく考え方(Reduce, Recycle+Bio)。
(※)アネロテック社(Anellotech Inc.):2008年創業。米国ニューヨーク州パールリバーに本社・研究開発機能をもつバイオ化学ベンチャー企業。非食用の植物由来原料から石油精製品と同一性能を持つベンゼン・トルエン・キシレンを生成する技術開発を進めている。