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味の素:北米で飼料用トリプトファンを生産

2016.02.01

 味の素の100%子会社の味の素アニマル・ニュートリション・グループは、飼料用トリプトファンの生産を従来の欧州に加え、北米(味の素ハートランド社のエディビル工場)でも開始する。2017年5月の完工予定で、生産能力は年産3,000トン規模となる見込みだ。
 今回の北米での生産品目の追加にともない、市場価格の変動に対応して生産品目を柔軟に切り替えられるフレキシブル生産体制を強化する。これにより動物栄養事業の収益の安定化の実現をする。北米の飼料用アミノ酸市場は、バイオエタノールの副産物のトウモロコシ蒸留カスの利用促進など、天然飼料原料の種類の変化もある。これによりトリプトファンの需要が過去5年間で急速に拡大している。
 味の素グループが積極的に行っている需要創出活動が奏功し、今後も順調な市場拡大が期待される一方で、北米には現在、飼料用トリプトファンを生産するメーカーは存在せず、需要は全量輸入で賄われている。
 こうした背景から、より少ない原燃料での生産を可能にする低資源利用発酵技術をさらに発展させた新しい生産技術を導入する。また既存の生産品目との設備共有化を実施し、高い競争優位性を有する飼料用トリプトファンの生産を小投資で開始するものだ。
 新技術導入による競争力強化とフレキシブル生産体制強化を同時に実現することで、北米での動物栄養事業全体の資産効率と収益の最大化を図りたい考えである。飼料用アミノ酸の各生産拠点でも同様の取り組みを推進し、同事業の中期戦略である「スペシャリティ事業の拡大とコモディティ事業の競争力強化による安定的な事業収益の確保」を目指すものだ。
 味の素グループでは半世紀にわたり、最先端のアミノ酸発酵技術開発と地域に密着した販売活動を行い、飼料用アミノ酸の需要創出に取り組んできた。今後も飼料用アミノ酸のリーディングカンパニーとして、価値ある製品とサービスを提供しつづけていく意向である。