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キッコーマン:減塩しょう油がJAXA「宇宙日本食」に認証

2017.12.10

n_20171210_01.jpg キッコーマン食品は、「生しょう油のおいしさを宇宙まで届けたい」との思いからデラミボトル入り「いつでも新鮮 塩分ひかえめ丸大豆生しょうゆ」を「宇宙日本食」として申請し、厳しい安全・品質基準による審査を経て宇宙航空研究開発機構(JAXA)から認証された。
 宇宙空間の生活では、地上に比べて骨密度が低下しやすく、食事の際にナトリウムを摂取するとカルシウムの代謝が進むため骨密度は低下する。そうした観点から、同社は「生しょうゆ」のアイテムのなかでも、食塩分を25%カットした「塩分ひかえめ」を選び、エントリーしたものである。
 また宇宙船内での使用を考えれば、(逆止弁付き)鮮度保持機能をもつデラミボトル(「やわらか密封ボトル」)の貢献度は大きい。これまでのしょう油のボトルは、重力を利用した「注ぐ」タイプであったが、デラミボトルは手で押し出す機構で、かつボトルの弾性によって復元するので重力には依らない。
 また宇宙食ならではのアルミパウチによる真空包装で、使用時までの鮮度や劣化を防止している。「宇宙食」というよりは「宇宙調味料」で、伝統調味料としては初めてとなる。これまでの宇宙食に味の変化をもたらすといった点では、宇宙飛行士の宇宙生活に花を添える存在となろう。
 「宇宙日本食」は、2006年にJAXAから認証基準が発表され、認証されたものは、JAXAが管理する「宇宙日本食」のリストに加えられる。試食会やISSへの輸送上の制約(重量や体積など)の検討などを経て選定され、宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)に携行する宇宙日本食のリストとなる。
 もとは有人宇宙開発を行ってきた米国とロシアによって開発されてきたもので、現在では日本を含むISS計画の国際パートナー各国が、ISSに宇宙食を供給することが可能となっている。
 JAXAは、ISSへの長期滞在を予定する日本の宇宙飛行士に向け、日本食の味を楽しみながら、栄養バランスの向上や精神的ストレスの軽減、パフォーマンスの維持・向上に寄与する「宇宙日本食」の充実化を目指している。その宇宙日本食は、国際パートナー各国の宇宙飛行士に利用されることも期待されている。