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日本製紙:世界初ブランク型紙容器無菌充填システム

2018.09.20

n_20180920_01.jpg 日本製紙は、四国化工機と固形物・長繊維・高粘度充填に対応した常温保存可能な口栓つき紙容器の無菌充填システム「NSATOM」(Nippon- Shikoku Aseptic Total Optimized Method)を開発し、2019年度から市場に投入する。口栓つきの独自形状の紙容器で、市場ニーズの高い付加価値飲料を充填できる新しい紙容器システムである。
 同社は四国化工機とこれまでも、常温長期保存タイプ紙容器のレンガ型紙容器無菌充填システム「NS-FUJI」を共同開発し、30年以上に渡り国内の顧客ニーズに応えてきた。
 飲料市場では、健康志向を背景に食感のある中身が好まれ、固形物・長繊維・高粘度の飲用のニーズが高くなってきている。またライフスタイルや飲用シーンの多様化で、好きなときに好きな場所で飲みたいと容器には携帯性(ポータブル性)が求められている。
 一方で、飲料メーカーの生産現場にでは多様化ニーズへの対応や労働力不足から、省力化、イージーオペレーション化の要請が高まっている。これまでの常温保存タイプの紙容器無菌充填システムでは、こうした需要への対応が十分ではないことから新システムを開発したものだ。
 今回開発した「NSATOM」は、こうしたニーズに応えたもので固形物・長繊維・高粘度充填、キルレート6の高衛生性とともに、充填部には自動洗浄による現場作業の負荷低減を図っている。部品交換不要で充填部を含む自動洗浄機能を搭載したブランクス型紙容器充填システムとしては世界初といえる。
 紙容器の特徴では、(1)容器の角にスリーブ(アイキャッチ)のある独自形状、(2)いたずら防止機能付きワンステップオープン口栓、(3)形状と天面コーナの口栓配置で固形物でも最後まで注ぎやすい、(4)200ml、250ml、300mlの容量バリエーション、5)キャップ部樹脂量の2.7gに削減などである。
 また充填機の特徴では、(1)クリーンゾーンの二重化とキルレート6の殺菌装置を搭載で高衛生性、(2)充填部自動洗浄機能の採用で充填オペレーターの負荷軽減、(3)IoTを活用したモニタリング機能を装備したメンテンナンス支援などである。
 
(※)キルレート...無菌充填に必要な包材殺菌能力を表す数値で、例えばキルレート6の場合、初期菌数を1/106以下に死滅。世界的には商業的無菌充填はキルレート5以上が標準的。